3.11市民ネット深谷のブログ

脱原発をメインにメンバーが気の向くまま書きます。

0309 NO NUKES DAY 原発ゼロ大統一行動

3.11から3年がたちました。今週は、NO NUKES WEEKとして全国各地で、様々なイベントが企画されています。3月9日(日)には、反原連など脱原発主要3団体主催の「0309原発ゼロ大統一行動」が日比谷野外音楽堂および国会周辺で開催されました。今回は、その模様を思いっきり個人的にレポートします。

まず、昨年も感じたのですが、日比谷公園噴水前で開催されている「Peace On Earth」との繋がりを全く感じないことです。大変惜しいことと思いました。共催は難しいのでしょうがせめて連携してやってもらいたいと思います。特に今回は、坂本龍一さんが、両方のメインゲスト的な存在だったと思いますので残念です。とまれ、私は新宿での用事を済ませて丸ノ内線で霞ヶ関に向かいました。霞門側の出口から公園に入るとすでにたくさんの人たちが集まっています。「野音の開門は12時30分です」などのアナウンスが聞こえます。まだ時間に余裕がありましたので、噴水前のPeace On Earthの会場に向かいました。テントがたくさん出ています。中央の慰霊ドームで蝋燭を手向けお祈りしました。パタゴニアのテント前では社員の子どもたちなのか無邪気に遊んでいて和みます。

プログラムによるとメインステージで、SUGIZOさんのコンサートが始まる予定になっています。私たちは、噴水のところで軽く腹ごしらえをすることにしました。「SUGIZO」とアルファベットで表記された名前は、脱原発ミュージシャンの一人との認識はありましたが、演奏を聴くのは初めてです。彼のファンなのか、すでに大勢の人がステージ前に陣取っています。肝心の演奏ですが洗練されていてカッコいいですね。ウィキペディアによると、彼は、LUNA SEAX JAPANおよびViolet UKのギタリストでありバイオリニストだそうです。といってもViolet UKは、イメージできませんが。

さて、今回は野音の集会にも参加するつもりでしたので、テントを巡りながらどうにか間に合うだろうという時間に野音に向かいました。しかし、すでに満員状態で立ち見を覚悟したのですが、事務局の当を得た誘導が繰り返されて運良く座ることができました。実は、なぜ野音の集会に出ることにしたかというと、先の都知事選への言及があるのか、その後の両陣営の関係は、などの興味からです。結果は、やはりノーサイドなのか、特段そのことに触れた方はいなかったと思います。

さて肝心の集会ですが、反原連のミサオさんの開会挨拶に続き、福島からの発言が続きます。みなさん、3年目は節目でなく、あの日からの依然現在進行形なんだとの認識で、収束とはほど遠いなかで、14万にあまりの人が依然として避難している状況、福島の人たちが置かれている現実などについて訴え、その後に登壇した坂本龍一さんは、自ら作曲した鎮魂の曲を7インチタブレットを駆使して披露しました。大災害に直面し如何に音楽がむなしいか、9.11のニューヨーク、そして3.11での東京で感じたことを率直に語ります。また、今後の運動について、福島の人たちと寄り添っていくことなしには進まないことを訴えました。

ところで、日比谷野音からその後の行動となると、決まって出口が混雑して時間を取られるのが常です。しかし今回は、予め誓願デモと国会包囲を分けて誘導していたので、外で待ち合わせたメンバーとも比較的すんなり落ち合うことができました。私たちはデモに参加せず、国会包囲に向かいましたが、包囲組も人が多く渋滞気味に国会に向かうことになりました。そんなわけで(特段明確な目的はなかったので)、国会前洋風庭園の中で小休止です。コーヒーを飲みながら皇居を眺めると堀の側道を走っている人が結構います。いつもの光景ですが、彼ら彼女らは国会前の抗議行動をどのように感じているのか聴いてみたくなります。

庭園の中は、早咲きの桜が満開で、小鳥たちが忙しなく枝を渡っています。憲政記念館前に黒のポルシェが停まっています。ちょっと不思議な光景です。とりあえず開放されている西側の門から出て、国会図書館方面に向かいます。案内によるとアートエリアになっていて興味があったのです。和太鼓を使った音楽が聞こえてきます。しかし近づいてわかったのですが、警察の規制があり、あまりエリアとしての機能は果たしていません。なんか、主催者側と警察の綱引きが感じられますが、妥協も仕方ないのか。しかし、誓願デモ参加者が、終了後再び国会前方面に向かうときには、景気付けにはなっていた思います。な訳で立ち止まることも微妙でしたので、このエリアは通過して地下鉄永田町駅の入り口方面に向かいました。信号待ちしていると、議員会館方面に進んでもやはり規制されていて戻ってくるしかないことがわかり、私たちも、誓願デモ終了の人たちに混じり戻ることにしました。今度は蛸入道のような大きなミュージシャンがラップで激しく抗議しています。

国会前に近づくにつれまたまた大渋滞です。これでは国会前抗議エリアに渡れないのではと心配になりましたが、そこは問題なく横断できて、ちょうどミサオさんがシュプレヒコールしている裏を、官邸前に向かいました。財務省上交差点まで来ると、まだ誓願デモ人たちが通過していきます。今日は官邸前抗議も行っているとの情報もあり、そちらに参加することにしました。しかし、グミ坂を上り地下鉄の出入口付近まで来ても、いつもの迫力がありません。近くにいた人に聴くと、官邸前抗議は終了したとか。仕方ないので、上ってくる誓願デモ隊にエールを送りながら《再稼働反対!》、金曜日の清志郎エリアで、自作の太陽光発電装置を地味にアピールしている青年と交流し、再び国会前エリアに戻りました。国会前は、共産党の3人組が登壇しています。志位さんが珍しくつっかえながらスピーチしています。後に続く笠井さん、吉良さんは、簡潔にスピーチしコールも上手い。やはりプロですね。

ここのエリアは、たくさんの人たちで埋め尽くされています。立ち止まれないのでそのまま歩道を下り、今度は、国会前の和風庭園で小休止です。入り口付近ではドラム隊が準備しています。公園内は周りの喧噪に比べると嘘のようです。なんか昼下がりの公園を散歩しているような感じです。しかしこの場にいるのも、大統一行動の参加者です。私は、柵の内側から国会前のアピールを見ようと近づくと、すでにこちら側にも多くの人がいました。司会の紹介で経産省前テントの渕上さんが登壇しました。彼の演説はいつ聴いても上手い。迫力があります。文字通り体を張って闘っている人だけはあります。

最後はドラム隊の音楽に合わせて飛び跳ねました。よく観察すると、国会前までの約100mの歩道に2カ所ほどスピーチしている人たちがいます。国会前通りを挟んで反対側は、このところ希望のエリアと呼んでいる、明日香さん率いるコーナーから歌が聞こえます。そこから少し下がった、ちょうどドラム隊と対になるエリアに金管隊が登場して演奏を始めます。なんか雑多だなあと関心した次第です。別に反原連が調整しているわけではないでしょう。

警察の規制もなんとしても国会前の通りには人を入れない意志が見て取れて、参加者もそのことに慣れてしまっているように感じます。3年は節目ではないと福島からの声は届きましたが、命より金と悪魔に魂を売った原子力ムラの面々は、今年こそは再稼働をとあらゆる策動に出てくるでしょう。しかしながら、得体の知れない、雑多な人たちが、とりとめもなく一つの目的に向かって集うエネルギーは強大です。私たちは、官邸前抗議行動を、脱原発のベースロード(笑い)にして、脱原発運動を盛り上げていきたいと思います。(主催者に感謝;仁)