3.11市民ネット深谷のブログ

脱原発をメインにメンバーが気の向くまま書きます。

簡易除染の巻

深谷市の一般住宅(上野台)で簡易除染を行いました。なぜ簡易かというと、敷地や建物、敷石や置石などから、本格的な除染をするには相当の費用がかかるため、依頼主と話し合い、とりあえずホットスポットの線量を下げることにしました。

1.ホットスポット(母屋と離れの間奥の雨どいの下)

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この雨どいは、2階の屋根の南面の雨だけが落ちるようになっています。雨水ますや下水はなく小石が敷き詰められて土に染み込むようになっていて、石が流れないような工夫がされています。おそらくこれが原因で、雨水がこの場所にとどまりセシウムが濃縮されていると思います。2014年8月2日(土)で、国の除染基準0.23μSv/hを超え0.277μSv/hです。そして、スペクトルからもセシウムのピークがはっきり読み取れます。(測定器:ホットスポットファインダー(HSF)、地上5cm、60秒の平均値)

2.小石と土の撤去
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まず庭の片隅に撤去した小石や土を入れる大きな穴を掘りました。そして現場の小石や土を撤去して、その穴に入れていきます。周りにある大き目な石が邪魔して、思ったより撤去できませんが、約10cm掘りました。計測すると0.101μSv/hまで下がりました。本来ならもう少し撤去したいのですが、暑さもありあきらめました。

3.砂と小石で埋め戻す

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ここで休憩して、ホームセンターに行き砂と小石を買います。HSFで、ホームセンターに置いてあるすべての砂と小石を計測して、それぞれ一番低い値のものを買いました。ちなみにこの日においてあった砂や小石は、0.04μSv/h~0.09μSv/hで、産地や種類により計測値に相当の開きがありました。砂も小石も購入したのは、0.04μSv/h前後で、それぞれ30kgです。金額は、2196円でした。測定値は0.063μSv/hになりました。

4.そしてセシウム墓?
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写真では確認しにくいのですが、掘った穴にセシウムに汚染されている小石と土を入れ、上から土をかけたことで、こんもりと小山ができました。直置きで計測すると、0.066μSv/hでした。ひとまず、除染は成功ですが、半年後くらいに測定することにしました。

ここは、深谷市内のごく普通の住宅です。おそらくどの家も、特に雨水がたまりやすいような場所は、セシウムが濃縮され、ホットスポットになっている場所はあると思います。福島第一原子力発電所から約200km離れた深谷市も少なからず汚染されました。3年以上経過して、放射能のことを気にする人は少なくなっていると思います。しかし放射能は消えていないのです。きちんと測定すると、汚染状況を確認できます。私たち、3.11市民ネット深谷およびHSF市民測定所深谷は、このように放射能見える化を進めています。(jin)