3.11市民ネット深谷のブログ

脱原発をメインにメンバーが気の向くまま書きます。

小出裕章さん熊谷講演会レポート

「正しく知ることから始めよう」
原子力発電と福島原発事故のこと
(2013年12月22日 熊谷さくらめいと)

レポート&感想

原子力実験のこれまで

人類初の原爆
1945年7月16日(ポツダム会議の日)米ニューメキシコアラモゴルドに始まる。
「100の太陽よりも明るく輝く」

同年8月6日
広島に原爆が落とされる。
実験ではない、人が住んでいる街に落とされた。

以降も多くの被害を撒き散らしながら実験は続く。

1954年2月28日ビキニ諸島他

戦後の日本「原子力にかけた幻の夢」
“被爆国だからこそ、原子力発電に期待した”

「さて原子力を潜在電力として考えると、まったくとてつもないものである。しかも石炭などの資源が今後、地球上から次第に少なくなっていくことを思えば、このエネルギーのもつ威力は人類生存に不可欠なものといってよいだろう。(1954年7月2日、毎日新聞)」

その裏で、原子力推進派がとった対策→原子力発電所や核燃料施設は都会には作らない。

2011年福島第一原子力発電所事故
偏西風により、周辺地域はもとより、
アメリカ西海岸に大量の放射性物質が飛散したことはあまり知られていない。

火力発電、原子力発電

どちらも、熱することによって発生する蒸気によってタービンを動かし、
発電するという原理。「湯沸し装置」である。

原子力発電

100万kwの原子力発電所1基が1年運転するごとに燃やすウランは1トン。
比較:広島原爆で燃えたウラン800g。
→大量の燃料が必要。それによって出る放射性物質も大量。

100万kwの電力のために、200万kwの熱を海に捨てる。「海温め装置」
また、計300万kw中、279万kwは核分裂するが、残り21万kwは崩壊熱。原子炉の中にすでに溜まってしまっている放射性物質自体が崩壊して発熱している。止められない。

福島原発事故は、現在も進行中である。

2号機は、広島原爆168発分のセシウム137を大気中に放出した。

日本では、一般人は1年間に1ミリシーベルト以上の被爆をしてはいけない、また、放射線管理区域から、1㎡あたり4万ベクレルを超えて放射線で汚れたものを管理区域外に持ち出してはならない法律がある。(あった?)
福島県東半分を中心に、宮城県と茨城県の南部・北部、栃木県、群馬県の北半分、千葉県の北部、岩手県、新潟県、埼玉県、東京都の一部地域が、放射線管理区域にしなければならない汚染を受けた。

国は、食品に関しては一般食品100ベクレル/kgの基準を決め、それ以下なら安心として、汚染の事実を隠し、問題ないとしようとしている。

今すべきこと

子どもを被爆から守る。
本当は避難。でなければ疎開。校庭・園庭の土を剥ぎ取り、給食の材料を厳選する。
未来の子どもたちのために!

感想
「広範な地域で、人々が普通に生活する場が、放射線管理区域以上に汚れてしまった。それらの場所では、土地も食べ物も、がれきの下水も汚泥も、多くの物質が放射性物質とよぶべきものになった。放射能汚れた世界で生きるしかない。」
小出さんのこの発言を受け止め、日々できることを精一杯やっていかなければと、あらためて思った。
そして何よりも、原発を再稼働させないこと、原発をなくすこと。私たちが今、これからも、このことに力を合わせていくことが一番重要である。

中学、高校の子どもも参加した。以下、それぞれの感想。

中学生の子どもの感想
原発のことがわかった。1つの原発の爆発で、地球がなくなってしまうくらいの放射能が広がってしまうかも知れないと思った。こわいと思った。何とかならないかと考えている。

高校生の子どもの感想
小出さんが素敵な人だと思った!
最初の話のところは、あまり集中できなかったけれど、だんだんと一生懸命聞いた。他では教えてもらえないような原発の話が聞けてよかった。