3.11市民ネット深谷のブログ

脱原発をメインにメンバーが気の向くまま書きます。

都知事選終盤に思う

猪瀬さんのオウンゴールで、脱原発派に絶好のチャンスが回ってきた今回の都知事選ですが、今朝の東京新聞(2/6)の終盤情勢を読むと、暗澹たる思いに駆られます。「舛添リード(むしろ差を広げる)、追う宇都宮、細川、脱原発票割れる」がっかりです。一縷の望みは残していますが、報道機関の情勢分析と、結果の乖離はあまりないように感じます。しかし、今回ばかりは、報道機関に一泡吹かしてもらいたいものです。

ところで、3.11市民ネット深谷のKさんがツイッターで紹介していた、小泉元首相のツイート(2/5)を確認しました。「今日の荻窪・八王子・町田の街頭もスゴかった。だけど、街頭の反応と世論調査とどうしてこんなに違うのか。何度も選挙をし、街頭演説をしてきた僕から見るとこれなら圧勝のはずだが、調査結果は一位ではない。おかしい。」郵政選挙で大勝した小泉さんの感覚なのでしょう。新聞やテレビでほとんど報道しない街頭演説の模様ですが、ネットで見る限り細川・小泉陣営の圧勝です。舛添さんは、宇都宮さんにも大きく離されています。このギャップはどこから来るのでしょうか?

自民党公明党そして連合東京の基礎票って、そんなに堅いのでしょうか。舛添さんは、どちらかというとスキャンダラスの人です。現時点でさえ、当選しても、猪瀬さんのように辞任せざるを得なくなるのではないかとの憶測もあります。にもかかわらず、保守バネは、強大ということなのでしょうか。舛添さんというより、細川さんや宇都宮さんには当選してもらっては困るというベクトルが、私たちの想像を遙かに超えているのでしょうか。

投票行動が如何に惰性的なものか、先の2つの国政選挙を見ればわかります。勝利した自民党安倍政権のなりふり構わない矢継ぎ早な行動を見れば、民主党への駄目だしだといっても、自民党に投票した人たちは、ご自身の投票行動に責任を持てるのでしょうか。多くの都民や国民が原発はもういやだと思っているのに、自民党原発政策に乗っかる(乗らざるを得ない)人を、どうして選べるのでしょうか。選挙に行く人って、考えることを止めてしまった人たちなのでしょうか。などと、ダラダラ書いてきたのですが、ここで私が言いたいのは、脱原発陣営についてです。

私のスタンスは、鄧小平が言った「白い猫でも黒い猫でもネズミを捕る猫はいい猫だ」です。抗日戦争に勝利した中国共産党は、毛沢東の進める人民公社方式の行き詰まりを打開する方策で対立します。鄧小平は、農業生産を回復、拡大させるため、一定の自主的生産を認め、農民のやる気を引き出そうとしたのです。その時、鄧小平が言ったとされるのが、猫のたとえ話です。結局、彼は失脚します。後に文化大革命で走資派と断罪され追放されました。その後、復権し、中国は、彼の進めた改革開放政策により、世界第2位の大国になりました。今では、鄧おじさんと親しみを持って呼ばれています。

評論家の斉藤美奈子さんが、東京新聞の本音のコラムで、今回は勝たねばならないのだと書いてましたが、ならば勝てる候補を擁立することに最大限注力するのが、文化人の皆さんのやるべきことでした。調整がつかないうちに、宇都宮さんが立候補してしまい、満を持して細川さんが小泉元首相の後ろ盾で立候補しました。ネットを見ていると、宇都宮さんを支持する人たちに頑なな人が多いようです。私も個人的には、細川さんより宇都宮さんの方にシンパシーを感じますが、彼では勝てないとも思っています。

昨日、大宮で退職者を囲む会があり、6時頃大宮駅東口の階段を降りていったのですが、共産党が大情宣活動を展開していました。大きな声で皆さんが言っていたのは、「都知事は宇都宮さん」でした。なんで、埼玉で?空しさを感じ脇を素通りしてしまいました。中国に例えるなら国共合作ってのもありました。政・官・財・学の原子力ムラは、あまりにも強力でしたたかです。志位さん小泉さん、同じ敵を打ち負かすためにもウルトラCは期待できないのでしょうか・・・。杞憂で終わればいいのですが。(仁)